人工林の獣害防止策の一例(テープによる獣害防止策)

はじめに

シカなどにより植樹したばかりのやわらかい苗の枝葉、樹皮などを食たり、成長過程の木の根元を角でこすりつけて樹皮を剥がしてしまう事で、木の成長を阻害してしまい、枯死に至る事もあります。又、根元の樹皮を剥がされる事で、劣勢木となり木材としての価値がなくなり市場で売買が出来なくなります。さらに下草なども食べてしまうため、生物多様性が失われ、土壌の流出などにつながり災害の原因ともなります。このような現象を無くすためにテープにより獣害防止策を紹介します。       

獣害防止策の例

忌避剤による防止策(シカの嫌がる溶剤を、木の枝葉・幹へ噴霧器などで散布する)。ツリーシェルタによる防止策(円筒状のネットを苗木1本ずつ囲って食べられないようにする)。防護柵による防止策(保護する林分全体を支柱使ってネットを巡らせて、シカなどが入ないようにする)。この様な方法は大変な費用と労力が必要になってきます。これらに比べ作業が簡単で材料費が安く、防除効果の高いテープ巻き方法による獣害防止策を紹介します。

テープ巻きの要領

テープ巻きによる剥皮害防除法は古くから実施されており、効果は実証済みです。テープ巻きの要領は、最初にテープを根元に固定し、上方にテープを等間隔に巻きつけ、根元から1.5m程までテープを巻きつけてその場で固定します。使用するテープの特徴は、トウモロコシを原料にした生分解性テープで、約5年間機能を持続します。機能を発揮した後は自然に土にかえる性質を有します。施工地の環境によってばらつきもありますが7年目でも充分に剥皮防除の機能を果たしている例もあります。

巻き終わった林内

人工林にテープを巻きつけた林内の状況。植樹した木全数にテープを巻く事は大変な労力が必要となるため、第一弾としてエリアの外周近辺の木のみにテープ巻きを実施しました。今後、獣害防止の効果を調査する必要があります。