伐倒の基礎(伐倒の道具)

山仕事の道具

はじめに

伐倒の基礎として受け口と追い口を作り、ツルの重要性を理解して頂けましたか。実際にそれを手鋸で行おうとすれば大変な努力が必要です。筋肉痛になるかも知れませんね。伐倒ではチェーンソーなどの補助具も必要となりますので、使い方などをご紹介します。

用意する道具

  • チェーンソー
  • クサビ
  • 金槌
  • フェリングレバー
  • チェーンソーパンツやチャプス

道具を安全に使ってみよう

手鋸で1時間かかる作業でも、チェーンソーを使えば5分足らずで出来ます。しかしそれには危険が伴いますので、痛い思いをする前に安全に配慮する必要があります。さあ道具を使ってみましょう。

チェーンソー

受け口や追い口を作る時に使用します。手鋸に比べ格段に切断スピードが上がりますので注意が必要です。ツルを作るつもりでいてもいつの間にか切断してしまっては大変です。(伐倒作業では自分の足を切ってしまう事故もありますので、その防止策としてチェーンソーパンツやチャプスを穿く事をお勧めします。)バーの先端の上部が木に当たればキックバックという現象で思わぬ方向にチェーンソーが持って行かれる事もありますので注意して下さい。

クサビ

伐倒方向に確実に倒したい時に、ある程度重心が違っていても、追い口にクサビを打込む事により、重心を伐倒方向へ起こすことが可能です。重心が後ろにある場合、切り進めてゆけばチェーンソーが挟まれてしまう事があります。これを防止するためにクサビを使用し、ツルが適正にできたらクサビを打込んで木を起こして伐倒するのです。しかし、人間の力で打込んで木を起こすことは限界がありますので過信は禁物です。また、ツルを薄くすればクサビでなんとかなるだろうと、ツルを薄くし過ぎると木の繊維が引き抜かれて思わぬ方向に倒れてしまう事もあるので適正なツルを残すことは重要です。クサビで対応できないときは、プラロック等の補助器具を使う事も必要です。

フェリングレバー

クサビ以外にもフェリングレバーで木を起こして倒すこともできます。人間の力で持ち上げるので、重心にもよりますが直径20cm位までの木に使うと有効です。クサビに比べて簡単に早く対応する事が出来ます。また、掛かり木になった時に木を回転させて枝から外して伐倒する時にも活躍します。更には、切り株から切断した後にてこの原理を応用して伐倒木を地面に落とす時にも利用できます。重量も1kg程度で用途の広い道具なので、間伐時に持って行くと便利な道具です。

その他の道具

人力では対応できない場合にはプラロックやチルホールの機械があります。エンジンで動く訳ではありません。人がレバーを動かして動力を伝えます。山の中に持ち運べますので、林業家でも使っています。それらの機械と対象木を繋ぐのが、ロープでありスナッチ(滑車)でありスリングです。これらを有効に使って安全な伐倒作業をしてみて下さい。

終わりに

伐倒の基礎をお話してきましたが、これを読めば伐倒が出来るというものではありません。これはあくまでも理論ですので、初めは経験豊富な指導者の指示に従って経験を積んでゆく事が必要で、安全な伐倒作業が出来るようになるのです。どれ一つ同じ立木はありません。それぞれ条件が異なるのです。先ずは体験されることをお勧めします。