掛かり木になった時の対応(その3)

はじめに

別ブログ「掛かり木になった時の対応(その1・その2)」で記載しました方法以外で、労働安全衛生規則では禁止されていませんが、危険が伴うという理由で技術講習会などでは推奨されていない「元玉切り」という方法をご紹介します。

元玉切りが推奨されない理由

伐倒の技術に関する書籍や講習会などでは推奨されない方法ですが、危険な部分や理論を理解していれば安全に伐倒できますので、敢えてご紹介いたします。そもそも、なぜ推奨されないのでしょうか。それは、「掛かっている木を途中で切り離した時(元玉切りした時)、掛かり木が滑り落ちて作業者に激突する。」という理由です。これを回避できれば安全に作業が出来るのです。

元玉切りの方法

元玉切りが行える掛かり木は、幹を地面に落としてからの方法で、ある程度傾いて掛かっている時です。ほぼ垂直な状態で掛かっている場合に元玉切りを行えば、掛かり木が作業者の方に倒れてきたり、滑り落ちたりして危険です。(ほぼ垂直に掛かっている場合には、別ブログ「掛かり木になった時の対応(その4)」でご紹介します。)元玉切りの方法は、腰位の高さの位置に伐倒の時と同じように「つる」を作ります。これは、掛かり木が落ちる位置を限定させるためです。まず、掛かり木の上部(背の面)に直径の1/3位の深さで、つるを作る時の受け口のようにV字に切込みを作ります。次にV字の谷に向かって下から(腹の面)切上げて切落せば終了です。

注意事項

危険を回避するためには次の点に注意して下さい。

  1. 掛かり木が落ちてきた時に、作業者に当たりそうな枝は事前に落としておきます。
  2. 枝が張った広葉樹では、落ちる時に回転する可能性がありますので、十分予測して退避体勢を取っておくことが重要です。