伐倒の基礎(追い口)

はじめに

別ブログ「伐倒の基礎(受け口)」の続きです。受け口を作り、「ツルの」前段階が終わりましたら続けて追い口を作って行きます。この作業も伐倒方向を決める重要な工程です。

追い口を作る


受け口が出来たら次に追い口を作ります。追い口を入れる高さは受け口の下切面より直径の20%位上の位置で、受け口と反対側から、やはり伐倒方向と直角に、地面と水平に鋸を入れてゆきます。受け口の下切面より下に追い口を入れると、木が倒れる隙間が出来ないばかりかチェーンソーが挟まれる可能性もあります。追い口は最後まで切り離さず、直径の20%位残した段階で後ろから押してみて下さい。

木が少し揺れて倒れる方向が確認出来たら、更に追い口を少し入れます。もう一度押してみて下さい。ゆっくり倒れそうならばもう少し追い口を入れ、押して倒します。木が倒れたら、切り株とつながっている部分を切り離せば完了です。

注意事項

木を押す時の注意事項ですが、両足で踏ん張り、全体重を掛ける事は絶対に行わないで下さい。木が倒れる時に人も一緒に倒れてしまうからです。木を押すときは足を前後に開いて、木が倒れても自分が倒れない体勢で押す事です。切り株と切り離す時の注意事項ですが、斜面で切り離す場合や障害物がある場合には、木がどの様に動くか想定してみる事です。木が動きそうな側での作業は危険が伴いますので止めて下さい。(左:悪い体勢  右:良い体勢)

受け口と追い口を作る目的

木を思い通りの方向に倒すためには受け口と追い口を作り、「ツル」を作る事だと説明しましたが、それは、追い口側から切り進める事により、追い口側から受け口側へ重心を移動させ、ツルという蝶番の役目を果たす機能を作る事です。重心が移動する事により、木の重みでツルの部分の木の繊維が引き千切られて倒れるのです。ツルを作る事により木は伐倒したい方向の左右には倒れません。しかし、ツルを作ることなく追い口で全て切ってしまったら木はどちらに倒れるか分からないからです。倒れる方向をコントロールするためにはツルは絶対に必要なのです。