強度間伐を行った森で植生調査を開始しました

フィールド内で事前植生調査

植生調査を開始

「100年先を見通した森づくりにボランティア活動で取り組み」を行った人工林内で植生調査を開始しました。

この人工林では間伐率を見直して、追加間伐を行いましたと述べましたが、ここではこの間伐方法を強度間伐と呼びます。すでに数回間伐を行い50年経過したヒノキ林ですが樹高は20mを越えています。強度間伐した林内では樹木間の距離が拡がったことから日射量が大幅に増加しています。

この結果、生育しているヒノキには従来以上に日射量が増えたことにより、今後大口径に生育し、付加価値が高まることが期待されます。さらに地表へ日射量も増加していることから、地表植生は繁茂しやすくなることや、多種多様な植生が生育しやすくなるなどの変化が期待されます。もしこのような環境になれば、昆虫類などが増え、その結果、鳥や小動物が林内で生育することになると思われます。

このような期待をふまえ、強度間伐林内に調査フィールドを設けて、植生を調査することにしました。

調査区画の状況

調査区画の大きさは5m×5mの2面です。区画内には切り捨て間伐ヒノキが所狭しと横たわっており、調査の障害になることから除去しました。なお、その内の1面では間伐材を除去する前に、植生状況を調査しました。さらに、1面は間伐材除去後、樹皮などの堆積物の除去と表土の掻き起しをしました。

調査結果

現況植生はシダ類が生育しており、ヌリワラビが大半を占め、一部ヤブソテツも見られました。その他の植物ではクサギ、ドクダミ,ウルシツタが散見される程度でした。

今後の調査

今回の調査ではこのような状況でしたが、今後、毎年継続して植生調査を行い、植生がどのように変化していくのか楽しみです。

調査中の写真

フィールド内で事前植生調査

フィールド内で事前植生調査

切り捨て間伐材の除去

切り捨て間伐材の除去

整備完了した調査フィールド(2区画分)

整備完了した調査フィールド(2区画分)

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