人工林の中の広葉樹を伐倒する理由

人工林の中のブナの大木

広葉樹は建材や家具に使用されるなど用途は多いのですが、スギやヒノキを植樹した人工林には不要な樹木です。

広葉樹は夏期に多くの葉を茂らせ、人工林の成長に必要な太陽の光を遮ってしまうため、伐採する必要があるのです。

上の写真は、人工林の中で大きく育った広葉樹ですが、ヒノキを植樹した時には広葉樹の樹高は低く問題はなかったのですが、広葉樹は成長スピードが速く、いつの間にかヒノキの樹高を追い越し、その結果、ヒノキは日が当たらなくなり枯れてしまっています。

広葉樹を伐採して人工林を守る

広葉樹を伐採する目的は人工林を守るためです。

下の写真は広葉樹を伐倒した前後のものですが、上空が開き、陽光が入るようになりました。

広葉樹の伐倒前の薄暗い人工林

伐倒後の明るくなった人工林

広葉樹が小さいうちに伐採すれば手間も掛からず、人工林の環境に良いのですが、ついつい手をこまねいている間に大きく、高くなってしまうのです。枝を横に広く張り、大きく成長した広葉樹を伐採する際に人工林が痛んでしまっては本末転倒です。ではどうすればよいのでしょうか。

伐採する時期

広葉樹を伐採する際に人工林に接触しなければよいのですが、込み合った人工林の中ではいくらうまく倒しても必ず幹や枝に触れます。

人工林を含む樹木は、夏期に多く成長しますので、それを避けた秋から春先の間に伐採するのが人工林に与えるダメージが少なくなる時期なのです。

その時期になるべく人工林に当たらないように伐採できれば最高です。

冬には葉が落ちる広葉樹

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