プラロックを用いて大径木を伐倒する方法

ロープを張り

大径木を目標方向に安全に伐倒する場合にはプラロックやチルホールを使用しますが、チルホールは自重が重くワイヤーを使用するため取扱いが大変です。それに対し、プラロックは軽くてロープで使用できますので持ち運びには便利です。但し、チルホールに比べて牽引能力が高くありませんので、無理な牽引は避けて下さい。

使用する道具

  • プラロック
  • フック付きロープ(30m2本)
  • スリング(2本)
  • スナッチ(1個)
  • 竿

牽引ロープのセット

重心があまり偏っていない場合や伐倒方向が制限されていない場合などでは竿などを用いて伐倒対象木のなるべく高い位置にロープをセットすれば良いのですが、かなりの力で引き起こす必要がある場合や伐倒方向を確実にするためには、スローラインを用いてなるべく高い位置にロープをセットする事をお勧めします。

ロープの取り付け箇所の確認

ロープの取り付け

スリングとスナッチのセット

スリングの取り付け

伐倒方向の立木にスリングを巻き、スナッチをセットします。立木はスリングが回るしっかりした木を選び、決して切り株に掛けてはいけません。スリングは折り返しが出来ないよう真っすぐにセットします。

プラロックのセット

プラロックの取り付け

しっかりした立木にスリングを巻き、プラロックをセットします。プラロックをセットする立木は、スナッチをセットした立木から折り返して伐倒対象木の近くにセットする(5mほど)とチェーンソー使用者の作業が確認出来、また、倒木に巻き込まれる事もなく更には牽引力も増加しますのでお勧めです。

ロープを張り

また、プラロックのたるみを取っておくのも重要です。プラロックの牽引ロープ(約10m)はスナッチになるべく近い位置まで伸ばし、ブルジック結びで結合するのですが、これは牽引距離を延ばすために必要です。

伐倒開始

伐倒方向の確認

いよいよ伐倒開始です。チェーンソー操作者は受け口を作り、追い口を作ってゆくのですが、直径の半分ほど進んだところでプラロックの操作者に合図を送りある程度テンションを掛けてもらいます。指示を出すのはあくまでもチェーンソー操作者です。

更にプラロックのテンションを加え、ゆっくり追い口を切り進めてゆきます。

プラロックの張力でゆっくり木が傾いてゆきますが、ツルが適切に出来ていないと伐倒方向が狂う場合があるので、プラロックを使うと言ってもツルは重要です。木が倒れ始めたらチェーンソー操作者は退避します。

伐倒

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